2005年8月27日土曜日

11時集合の BBQ

娘のプレイグループ関係で BBQ をやった。二回目。Redwood Shore のとある公園で、11時から。

娘のプレイグループ関係の付き合いだから、当然ながら参加者はアメリカで子育てをしている同世代の人たち。アメリカ人の旦那を持つ日本人の奥さんと、日本人の旦那を持つアメリカ人の奥さんというパターンが半分、両方とも日本人というのが半分。日本男と結婚するアメリカ女の気は知れないが、それはさておき、 参加者の共通点は、日本語で子供を育てているということなので、そこにいるアメリカ人の旦那も奥さんも、日本語ペラペラ。感心する。

さて、火の係を任されたオレが行かないと始まらないぞってことで、うちを出たのは 11時。途中、スーパーによってフルーツとか氷を買ったりして、現地に着いたのは 12時前。

公園についてみると、半分くらいの人はちょうどいま来たところという感じだった。そして、残りの人たちはだいたい 1時くらいまでにはぼちぼち集まったと思う。

さて、まともな日本人なら、たぶん、もう、この時点でありえなくて死ぬと思う。11時からじゃないのか、と。

参加者は、みなアメリカで子育てをしているわけで、在米暦も当然それなりの期間なので、要するに全員ニホンジンではあるけれど、とてももう日本人と呼べたようなものではない。Sushi を寿司とは呼べないのと一緒。

11時からの BBQ にわざわざ急いで 11時に来たりはしない。だって、11時に来なくてはいけないという話はないし、時間通りに始めないといけないというルールもないし、ていうか、しょせん、ただの BBQ だし。場所はちゃんと予約してあるから、大丈夫だって。ってそういう話じゃないんだろうけれど。

日本人からみれば、見た目は日本人だし喋れば日本人なのに、日本人として当然のことがぜんぜん通じないニホンジンというのは、最悪の人種だろうと思う。目が蒼ければ、異文化体験楽しいな、と受け入れられても、見た目が完全な日本人だと、たぶん無理。同じ日本人として育てられたクセに、おまえは時間も守れないの か、靖国の英霊が泣いておるぞ、と。

で、幸か不幸か、参加者にまともな日本人夫婦が一組いた。在米暦一ヵ月半のばりばり日本人。まだ、ニホンジンには堕ちてない。

彼らは誰も居ない公園に、ちゃんと 11時に到着し、みんなまだかなあ、なんて思いながら、1時間近く待たされる羽目になった。何がどうなっているのかさっぱり分からないまま、機嫌の悪い子供をあやして、ただただ待ち続けた。いつかは必要な洗礼なのかも知れないが、ちょっと、かわいそう。

日本では、物事はちゃんとしているのが正しい姿であって、ちゃんとしない理由はない。みんな、ちゃんとできるから、できないやつは馬鹿か外道かガキということになる。

アメリカではちゃんとできる人は滅多にいないから、そもそも何事もちゃんとできないのが前提。11時からというのは、昼飯は BBQ で食おうねって意味しかない。11時ちょうどから始めますという意味ではない。だから、11時に来るやつなんて、一人もいない。それに、公園でやる BBQ だよ。別に、時間なんてどうだっていいじゃん、酒があるなら。


ちなみに、アメリカ人がちゃんとできない理由の要素の重要な担い手でもあるヒスパニック系になると、さらに凄い。

同僚の体験では、結婚式のような大事なパーティでさえも、1時開始って書いてあったのに実際には 4時から始まって、2時くらいから待ち続けて死んだのはアメリカ人のその同僚だけで、他のメキシコ人たちはみんな 3時半ごろにぞろぞろ集まってきたらしい。もし、そこにまともな日本人がいたら、きっと 12時半くらいから待ち始めて、1時間くらい経って、これは場所を間違えたに違いないと確信して、死に物狂いで市内を走り回って、4時過ぎにみんなを発見して、「遅かったなあ、セニョール」なんて言われて、発狂すること間違いなし。

かれこれ 15年以上は腕時計とかしてないし、持ってもいないような、日本で一二を争うくらい時間にルーズなおれにとっては、こういうのって非常に快適で助かるわけなのだけれど、そうじゃない人には地獄なのだろうなあ、と想像する。想像して分かってあげた振りをするだけで、実は想像もしない。


それにしても、日本人がニホンジンに堕ちるのに、どのくらい時間がかかるのだろう。

2005年8月15日月曜日

LASIK 後一ヶ月検診


六月の終わりに、LASIK コマンドを使って間違った世界を矯正して、一ヵ月半ほど経った。
で、いろいろと忙しくて行けなかった一ヶ月検診に行ってきた。

前回は右目と左目の視力の差にちょっと違和感があったけれど、そのうち治るから気にするなと言われて引き下がった。今回は引き下がらずに文句を言うぞ。と思いきや、そういえば、知らないうちにぜんぜん気になってなかった。あれ?治っちゃったんかな。

道すがら、何度も視力差を確認してみたけれど、どうもはっきりとした差が分からない。確かに左目の方がクリアに見える気がするけれど、右目もべつに問題ない。うーん、文句が言いたかったのに、これじゃ文句がない。困った。

で、仕方ないのでとりあえず黙って視力を検査してみたら、左目は 20/15 で右目は 20/20 だった。1.3 と 1.0 といったところか。

右目の見え方が先月の左目のレベルに追いついて、左目はさらに視力がアップしたということになる。確かに左目の方がいいのは確かなようだけれど、どっちも十分すぎるほど見えてるということか。

ふーむ。

つづき: 一年ぶりの再会

2005年8月14日日曜日

パリティ対称性の破れ


目の角膜を削って世界を治してから、二週間くらい経った。ときどきメガネをよけながら目の上をかいたりするけれど、メガネをあげるような動作はほとんどしなくなった。

さて、最初の検診のとき、左目は 1.0 で右目は 0.7 だったので、微妙な違和感があったのだけれど、先日の検診では両方とも 1.0 になっていた。

手術前は右目の方が倍くらい悪かったので、そんだけ多く角膜を削ってるわけで、結果として、右目が左目と同じような状態になるには左目よりも時間がかかるのは当然という説明を受けたが、二週間経ってみて、確かに右目の見え方がクリアになったというのはよく分かる。

でも、かなり目に近いところで比べてみると、まだ左目の方が明らかにクリアに見えるのもよく分かる。仕事柄、目のまん前にあるものばかり見ているので、こ の差が時々気になることもある。気にしだすと、右目と左目を交互に瞬きし続けてたりしていて、傍から見てると、何してんの?って感じになってたりする。

医者曰く、多くの人がすごく心配するのだけれど、一ヵ月後の検診の時には、さらに右目がクリアに見えるようになってるからまったく心配しないでいい。

うーむ。パリティ対称性の破れという現象を知った時はもの凄く興奮したのに、今、自分の目の左右対称性が破れていることを体験できてもちっとも興奮しない。でも、気になって見え方を確認してみて、はっきりとした差が体感できないと、逆にそれはそれでなんだかつまらない。

ていうか、両方とも 1.0 以上見えてるんだから、どうでもよすぎ。


つづき: LASIK 後一ヶ月検診